AWS Bedrock AgentCore

AWS Bedrock AgentCoreとは

AWS Bedrock AgentCoreは、[[AIエージェント]]を試作段階ではなく本番運用できる形で動かすための、[[Amazon Bedrock]]のマネージド基盤です。エージェントは「考える→ツールを使う→結果を見る→また考える」というループを回しますが、これを安全かつスケーラブルに実行し続けるには、推論だけでなく実行環境の分離・権限管理・監視まで含めた設計が必要になります。AgentCoreはその一式を提供します。

自作でエージェントを組む場合、ツール呼び出しの制御・コード実行のサンドボックス・長時間実行の管理・アクセス権限の分離などを自前で作り込む必要がありますが、AgentCoreはこれらを部品として提供し、開発者はエージェントの振る舞い(ルールとツール)の定義に集中できます。

構成要素

要素役割
Runtime / Harness推論・資料検索・ツール呼び出しを統括するエージェントの実行環境
Harness Skills文体・必須項目・禁止事項・エスカレーション条件など、エージェントの振る舞いのルールを定義する部品
[[AgentCore Code Interpreter]]サンドボックス環境でコードを実行し、ファイル生成や検証を行うツール
Knowledge Bases連携[[Bedrock Knowledge Bases]]を検索ツールとしてエージェントに持たせる

Skillは「何をしてよいか・何を書いてはいけないか」というルールの置き場、Knowledge Basesは「何を根拠にするか」という参考資料の置き場、というようにルールと参考資料を分離して管理するのがAgentCoreの設計思想です。ルールを毎回プロンプトに書き直す必要がなく、参考資料は検索で絞り込んで渡すため、無関係な情報でコンテキストを圧迫しません。

初学者向けポイント

  • AgentCoreは「賢いモデル」を提供するものではなく、エージェントを安全に運用するための足回りを提供するものです
  • コード実行やファイル操作を伴うエージェントは、LLMに直接ファイルを触らせるのではなく、サンドボックス化された実行環境(Code Interpreter)を経由させるのが定石です
  • 「AIが自由に判断してよいこと」と「人間が最終確認すべきこと」を最初に線引きすることが、AgentCoreを使った設計の出発点になります([[Human-in-the-Loop]]参照)
  • 生成結果は常に下書き(Draft)として扱い、人間の承認を経てはじめて正式な成果物になる、という運用フローとセットで設計します

関連技術とのつながり

  • [[Amazon Bedrock]] — AgentCoreが載っているマネージド生成AI基盤
  • [[AIエージェント]] — AgentCoreが本番運用向けに実装する対象そのもの
  • [[AgentCore Code Interpreter]] — Runtimeから呼び出されるコード実行ツール
  • [[Bedrock Knowledge Bases]] — Runtimeが検索に使う資料の置き場
  • [[Human-in-the-Loop]] — AgentCoreの生成物を最終承認するための運用原則
Q: AWS Bedrock AgentCoreが主に提供するものはどれ?
- [ ] より賢い専用LLMモデル
- [x] AIエージェントを本番運用できる形で動かすための実行基盤
- [ ] Excelテンプレートのデザインテーマ
解説: AgentCoreは推論そのものではなく、ツール実行・権限分離・監視を含む「エージェントの足回り」を提供します。

Q: AgentCoreにおける「Harness Skill」の役割として正しいのはどれ?
- [x] 文体・必須項目・禁止事項などエージェントの振る舞いのルールを定義する
- [ ] Excelファイルのセルへ直接データを書き込む
- [ ] S3バケットの暗号化を行う
解説: Skillはルールの置き場であり、参考資料の置き場であるKnowledge Basesとは役割が分離されています。

Q: コード実行やファイル操作を伴うエージェント設計の定石として本文が挙げているのはどれ?
- [ ] LLMに直接ファイルシステムを操作させる
- [x] サンドボックス化された実行環境(Code Interpreter)を経由させる
- [ ] 生成結果を確認なしに即座に本番反映する
解説: LLMの出力を直接ファイル操作に使わず、隔離された実行環境を挟むことで安全性を確保します。