Bedrock Knowledge Bases
Bedrock Knowledge Basesとは
Bedrock Knowledge Basesは、[[Amazon Bedrock]]上で[[RAG(検索拡張生成)]]を構築するためのマネージド機能です。文書を[[Amazon S3]]に置くだけで、チャンク分割・[[埋め込みとベクトル検索]]・[[ベクトルデータベース]]への保存までを自動化し、検索APIとして呼び出せる状態にしてくれます。
自前でRAGを組むと、文書の分割方法・埋め込みモデルの選定・ベクトルDBの運用まで自分で設計する必要がありますが、Knowledge Basesはこの一連の流れを部品として提供します。開発者は「何を検索対象にするか」と「どう絞り込むか」の設計に集中できます。
メタデータによる絞り込み
Knowledge Basesの強みは、文書ごとにメタデータを付与し、検索条件として使える点です。
{
"document_type": "approved_procedure",
"platform": "AWS",
"service": "EC2",
"approval_status": "approved",
"environment": "production"
}
たとえば「承認済み(approval_status: approved)かつ廃止されていない資料だけを検索対象にする」といった絞り込みができます。全文書を毎回検索するのではなく、必要な資料だけを対象にすることで、検索精度が上がり、無関係な情報を[[生成AI・LLM]]に渡さずに済みます。マルチモーダル対応により、テキストだけでなく画面ショットなどの画像を含む文書も検索対象にできます。
初学者向けポイント
- Knowledge Basesは「検索エンジン」であり、回答を生成するのはあくまで別レイヤーの[[生成AI・LLM]]です。両者を混同しないこと
- 検索対象を承認状態やバージョンで絞れるかどうかが、実務での使い勝手を大きく左右します。「古い・非推奨の資料が紛れ込まないか」は必ず確認すべき設計ポイントです
- 一般的なRAGの弱点(検索漏れがあれば正しく答えられない)はKnowledge Basesにもそのまま当てはまります。メタデータ設計の質がそのまま回答品質に直結します
関連技術とのつながり
- [[RAG(検索拡張生成)]] — Knowledge Basesが実装している検索拡張生成のパターンそのもの
- [[Amazon Bedrock]] — Knowledge Basesが提供されているマネージド基盤
- [[埋め込みとベクトル検索]] — 文書の意味的な近さを判定する中核技術
- [[ベクトルデータベース]] — 変換後の埋め込みを保存する場所
- [[Amazon S3]] — 検索対象の文書を置く原本の保管場所
Q: Bedrock Knowledge Basesが自動化してくれる処理として正しいのはどれ?
- [x] 文書のチャンク分割・埋め込み変換・ベクトルDBへの保存
- [ ] Excelテンプレートへのセル転記
- [ ] IAMロールの作成
解説: S3に文書を置くだけで、RAGに必要な前処理から検索APIの提供までを自動化してくれます。
Q: 文書に付与したメタデータを使ってできることはどれ?
- [x] 承認状態やバージョンなどの条件で検索対象を絞り込む
- [ ] Excelファイルの書式を自動修正する
- [ ] LLMの学習データを差し替える
解説: メタデータによる絞り込みで、古い資料や未承認の資料を検索対象から除外できます。
Q: Knowledge Basesと生成AI(LLM)の役割分担として正しいのはどれ?
- [x] Knowledge Basesが検索、LLMが検索結果をもとにした回答生成を担う
- [ ] Knowledge Basesが回答生成、LLMが検索を担う
- [ ] 両者は同じ処理を重複して行っている
解説: 「検索」と「生成」は別レイヤーの処理であり、Knowledge Basesは前者を担当します。