コンピュータビジョン
コンピュータビジョンとは
コンピュータビジョン(CV)は、コンピュータに画像や映像を「見て理解」させる技術分野です。人間が目で見て一瞬で分かること(これは猫だ、人が横断歩道にいる)を、機械にやらせることを目指します。
[[ディープラーニング]] が最初に大きなブレイクスルーを起こした分野で、2012年の画像認識コンテスト(ILSVRC)で深層学習モデルが圧勝したことが、現在のAIブームの出発点の1つとされています。
代表的なタスク
| タスク | 内容 | 応用例 |
|---|---|---|
| 画像分類 | 画像全体が何かを当てる | 写真の自動タグ付け |
| 物体検出 | どこに何があるかを枠で特定する | 自動運転の歩行者検知、防犯カメラ |
| セグメンテーション | ピクセル単位で領域を塗り分ける | 医療画像の病変抽出、背景切り抜き |
| OCR(文字認識) | 画像内の文字を読み取る | 領収書の自動読み取り、名刺管理 |
| 顔認識 | 顔の検出・照合 | スマホのロック解除 |
「分類 → 検出 → セグメンテーション」の順に、位置の情報が細かくなっていくと覚えると整理しやすいです。
仕組みの変遷
長らく画像の特徴(エッジや模様)を人が設計していましたが、[[ニューラルネットワーク]] の一種である CNN(畳み込みニューラルネットワーク)が特徴の抽出まで自動化し、精度が一変しました。近年は [[Transformer]] を画像に応用したモデルや、画像と言語を同時に扱う [[マルチモーダルAI]] へと発展しています。
初学者向けポイント
- 実務では学習済みモデルやクラウドの画像認識APIを使うことから始めるのが現実的です。ゼロから学習させるのは最後の手段です
- 逆方向の技術が [[画像生成AI]] です。「理解する(CV)」と「生成する」は表裏の関係にあります
- 照明・角度・遮蔽(物の重なり)で精度が大きく変わります。実運用では現場に近いデータでの検証が欠かせません
関連技術とのつながり
- [[ディープラーニング]] — CVの精度を一変させた基盤技術
- [[機械学習の基礎]] — 分類・検出はいずれも機械学習タスク
- [[マルチモーダルAI]] — 画像理解と言語を組み合わせた発展形
- [[画像生成AI]] — 「見る」の逆方向、「描く」技術
- [[ニューラルネットワーク]] — CNN はニューラルネットワークの一種
Q: 物体検出のタスクがやることはどれ?
- [ ] 画像全体が何の写真かだけを当てる
- [x] 画像のどこに何があるかを枠で特定する
- [ ] 画像から新しい画像を生成する
解説: 分類は画像全体のラベル付け、物体検出は位置(枠)と種類の特定まで行います。
Q: 画像内の文字を読み取る技術はどれ?
- [ ] セグメンテーション
- [x] OCR(文字認識)
- [ ] 音声認識
解説: OCR は画像中の文字をテキストデータに変換する技術で、領収書の読み取りなどに使われます。
Q: コンピュータビジョンの精度を一変させた技術はどれ?
- [x] CNNなどのディープラーニング
- [ ] 人手による特徴設計の高度化
- [ ] リレーショナルデータベース
解説: 特徴抽出まで自動化した CNN(畳み込みニューラルネットワーク)が精度を飛躍させ、AIブームの出発点になりました。