LANとWAN
LANとWANとは
ネットワークは、その広がりによって大きく2つに分けられます。
- LAN(Local Area Network)— 家庭・オフィス・ビルなど限られた範囲のネットワーク。自分たちで構築・管理する
- WAN(Wide Area Network)— 都市間・国家間など遠隔地を結ぶ広域のネットワーク。通信事業者の回線を利用する
家のWi-FiにつながるスマホやPCの集まりがLAN、そこからプロバイダを経由してインターネットへ出ていく側がWANです。両者の境界に立つのがルーターで、家庭では「Wi-Fiルーター」がその役を担っています。
LANとWANの比較
| LAN | WAN | |
|---|---|---|
| 範囲 | 建物・敷地内 | 都市・国をまたぐ |
| 構築・管理 | 自分たち(自組織) | 通信事業者の回線を利用 |
| 代表技術 | [[イーサネット]]、[[無線LAN(Wi-Fi)]] | 光回線、モバイル回線、専用線 |
| 速度 | 速い(1Gbps〜10Gbpsが身近) | 契約回線に依存 |
| 使うIPアドレス | プライベートIPが中心 | グローバルIPが中心 |
LAN内の通信は [[ルーティング]] を必要とせず直接届きますが、LANの外(WAN側)へ出る通信はルーターを経由し、[[IPアドレスとサブネット]] のプライベートIPからグローバルIPへの変換(NAT)も行われます。
インターネットとWANの関係
インターネットは「世界中のネットワークどうしを相互接続した巨大なWAN」と言えます。一方、企業が本社と支社を専用線や [[VPN]] で結ぶような特定組織のためのWANもあります。
- 専用線 — 物理的に自社専用の回線。高価だが安定
- [[VPN]] — インターネット上に暗号化トンネルを作る。安価で柔軟
近年は拠点間接続をインターネットVPNで安価に済ませる構成が主流になっています。
初学者向けポイント
- 「LAN側」「WAN側」はルーターの設定画面に必ず出てくる用語 — LAN側は家の中、WAN側はプロバイダ方向と覚える
- LANケーブル(イーサネットケーブル)の差し口を間違えて WAN ポートに挿すと通信できない、は家庭ネットワークの定番トラブル
- 社内LANは速いのに外部サイトだけ遅い場合、ボトルネックはWAN側(回線やプロバイダ)にある可能性が高い — 切り分けの視点として便利
関連技術とのつながり
- [[イーサネット]] — 有線LANの標準技術
- [[無線LAN(Wi-Fi)]] — 無線でLANを構成する技術
- [[ルーティング]] — LANとWANの境界でパケットを転送する仕組み
- [[IPアドレスとサブネット]] — LANはプライベートIP、WANはグローバルIPが中心
Q: LANの説明として正しいのはどれ?
- [x] 家庭やオフィスなど限られた範囲の、自分たちで管理するネットワーク
- [ ] 都市間を結ぶ通信事業者の広域ネットワーク
- [ ] インターネットそのものを指す言葉
解説: LANは建物・敷地内などの狭い範囲を自組織で構築・管理するネットワークです。広域はWANです。
Q: LANとWANの境界に置かれる機器はどれ?
- [ ] スイッチングハブ
- [x] ルーター
- [ ] プリンタ
解説: LANとWANの境界に立つのがルーターで、家庭ではWi-FiルーターがルーティングやNATを担います。
Q: 企業の拠点間を結ぶ方法として、本文で「安価で柔軟」とされたのはどれ?
- [ ] 物理的な専用線
- [x] インターネット上に暗号化トンネルを作るVPN
- [ ] 拠点ごとに独立させて接続しない
解説: 専用線は安定するが高価で、インターネットVPNで安価に拠点間を結ぶ構成が主流になっています。