マルウェアの種類と対策

マルウェアとは

マルウェア(Malware)は、利用者に害を与える目的で作られたソフトウェアの総称です。「悪意ある(malicious)ソフトウェア(software)」の造語で、いわゆるコンピュータウイルスもこの一種です。

主な種類

種類特徴
ウイルス他のファイルに寄生し、実行されると感染を広げる
ワーム単独で動作し、ネットワーク経由で自己増殖する
トロイの木馬便利なソフトを装って侵入し、裏で不正な動作をする
ランサムウェアデータを暗号化して使えなくし、復旧と引き換えに身代金を要求する
スパイウェア入力内容や画面などの情報をこっそり外部に送信する
ボット感染PCを攻撃者が遠隔操作できるようにし、DDoS などに悪用する

近年、企業への被害で特に深刻なのがランサムウェアです。バックアップまで暗号化されると事業停止に直結するため、[[バックアップとリカバリ]] の設計(オフラインや別系統への保管)が重要になります。

主な感染経路

  • メールの添付ファイルやリンク — [[フィッシング対策]] と地続きの最大の入口
  • 脆弱性の悪用 — OS やソフトの未修正の弱点を突かれて侵入される
  • Web サイト経由のダウンロード、不正広告
  • USB メモリなどの外部媒体
  • 公開したままのリモート接続口([[RDP(リモートデスクトップ)]] など)への侵入

対策の基本

  1. OS・ソフトを最新に保つ — 脆弱性経由の感染を塞ぐ最重要の基本
  2. セキュリティソフト(アンチウイルス / EDR)を導入し定義を更新する
  3. 不審な添付・リンクを開かない — 迷ったら開かず確認する習慣
  4. バックアップを取得し、復元手順を試しておく — ランサムウェア被害からの復旧手段
  5. [[ファイアウォール]] で不要な通信の出入り口を閉じる
  6. 権限を絞る — 管理者権限で日常作業をしない([[最小権限の原則]])

感染が疑われたら、端末をネットワークから切り離し、自己判断で消さずに管理者・専門窓口へ連絡します。以降の動きは [[インシデント対応]] の手順に従います。

関連技術とのつながり

  • [[フィッシング対策]] — マルウェアの最大の入口であるメール経由の攻撃への備え
  • [[ファイアウォール]] — 侵入と外部通信を通信レイヤーで抑える
  • [[バックアップとリカバリ]] — ランサムウェア対策の生命線
  • [[インシデント対応]] — 感染してしまった後の正しい動き方
  • [[脆弱性管理とCVE]] — 感染経路である未修正の弱点を、パッチ適用で塞ぎ続ける運用
Q: ランサムウェアの特徴はどれ?
- [ ] 入力内容をこっそり外部に送信する
- [x] データを暗号化して使えなくし、身代金を要求する
- [ ] 便利なソフトを装って侵入する
解説: ランサムウェアはデータを暗号化して人質に取り、復旧と引き換えに金銭を要求するマルウェアです。

Q: ワームの特徴はどれ?
- [ ] 他のファイルに寄生しないと動作できない
- [x] 単独で動作しネットワーク経由で自己増殖する
- [ ] 遠隔操作の踏み台としてだけ使われる
解説: ワームは宿主ファイルを必要とせず単独で動作し、ネットワークを介して自ら感染を広げる点が特徴です。

Q: マルウェア対策の基本として最も重要なのはどれ?
- [x] OSやソフトウェアを最新の状態に保つ
- [ ] パソコンの電源を毎日切る
- [ ] ファイル名を定期的に変更する
解説: 脆弱性の悪用は主要な感染経路のため、更新プログラムの適用で弱点を塞ぐことが対策の基本です。